本記事はアフィリエイト広告を含みます。記載の料金・仕様は2026年9月15日時点で各社公式サイトを確認した内容です。料金や提供条件は改定されることがあるため、申し込み前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。

確定申告の時期が近づくたびに、通帳とレシートの束を机に広げて、去年と同じ作業を一からやり直す。銀行のサイトを開いて明細をコピーし、Excelに貼り付け、勘定科目を思い出しながら1行ずつ埋めていく。気づけば日曜日が丸ごと消えている——freee と弥生を比較しようとしている方の多くは、この状態から抜け出したくて検索しています。
そして、この手作業を続けた場合の損失は、思っているより静かに積み上がります。1か月の記帳に4時間かけているなら年間48時間。時給5,000円で働くフリーランスなら24万円分の稼働時間が帳簿づけに消えている計算です。さらに、記帳が追いつかないまま3月を迎えると、65万円の青色申告特別控除の要件である「期限内申告」を落とすリスクまで背負うことになります。
結論を先に書きます。簿記の知識がなく、質問に答える形式で確定申告書まで作りたいならfreee会計。すでに簿記の基本が分かっていて、とにかく年間コストを抑えたいならやよいの青色申告 オンライン(弥生)です。初年度のコストだけで判断するなら弥生が有利で、弥生は2027年3月15日までの申し込みならセルフプラン・ベーシックプランが初年度無料になります。一方、freee は「簿記を覚えなくても申告まで完走できる」設計に価値があり、初年度から年11,760円(税抜・年払い)かかります。
📌 この記事でわかること
- freee会計と弥生(やよいの青色申告 オンライン)の料金を、実額の年額で比較した結果
- 「簿記が分かる人」と「分からない人」で結論が逆転する理由
- 2社では足りない場合の第3の選択肢(マネーフォワード クラウド)を加えた3社比較
- それぞれが向いている人/向いていない人の具体的な線引き
- 公式サイトに書かれていない、乗り換えと解約時の注意点
- 申し込みから確定申告書の提出までの実際の手順
- 開業したばかりで、会計ソフトを1本目として選ぼうとしている個人事業主
- Excelでの記帳に限界を感じ、クラウド会計への移行を検討しているフリーランス
- 今使っている会計ソフトの更新時期が近く、乗り換えを迷っている方
- 65万円の青色申告特別控除を確実に取りたい方
- 会計ソフトの比較記事を何本か読んだが、結局どちらか決められなかった方
結論:freeeと弥生、どちらを選ぶべきか
3つの質問に答えれば、5秒で決まります
比較記事を最後まで読まないと結論が出ない構成は、読む側にとって時間の無駄です。そこで最初に判断軸を提示します。次の3つの質問に答えてください。
| 質問 | YESなら | NOなら |
|---|---|---|
| 借方・貸方という言葉を説明できますか? | 弥生 | freee |
| 初年度のコストを1円でも抑えたいですか? | 弥生 | どちらでも可 |
| 請求書発行から経費精算まで1つのソフトで完結させたいですか? | freee | 弥生 |
3つのうち2つ以上が同じ方向を向いたなら、その答えで問題ありません。なぜなら、両者は同じ「クラウド会計ソフト」というカテゴリにありながら、設計思想がまったく違うからです。
設計思想の違いが、そのまま使い勝手の違いになる
freee会計は「簿記を知らない人が、簿記を覚えずに決算まで終える」ことを目的に作られています。そのため画面には借方・貸方が出てきません。銀行明細を取り込み、「これは何の支払いですか?」という質問に答えると、裏側で自動的に仕訳が生成されます。
一方、やよいの青色申告 オンラインは、弥生が20年以上にわたって提供してきたデスクトップ版会計ソフトの操作体系をクラウドに移したものです。画面は伝統的な帳簿の形に近く、簿記の知識がある人ほど「どこに何が入るか」が直感的に分かります。
つまり、freeeは簿記の知識を不要にする方向へ、弥生は簿記の知識を持つ人の作業を速くする方向へ最適化されています。どちらが優れているかではなく、あなたがどちらの側にいるかで答えが決まります。
両社とも無料で試せます。freee会計は無料登録して機能を体験でき、やよいの青色申告 オンラインは2027年3月15日までの申し込みならセルフプラン・ベーシックプランが初年度無料です。比較記事を10本読むより、両方の画面を30分ずつ触ったほうが確実に答えが出ます。
▼ 初年度のコストを抑えたい方はこちら
やよいの青色申告 オンラインを公式サイトで確認する(初年度無料キャンペーン実施中)※2027年3月15日までの申し込みが対象。自動更新の決済方法登録が必要です。
freee会計と弥生の基本情報を整理する

freee会計とはどんなサービスか
freee会計は、フリー株式会社が提供するクラウド型の会計ソフトです。個人事業主向けには「スターター」「スタンダード」「プレミアム」「入力おまかせ」の4プランが用意されています。ブラウザとスマートフォンアプリの両方から操作でき、1,000以上の銀行口座・クレジットカード・電子マネーなどのサービスから明細データを自動取得します。
特徴的なのは、確定申告書の作成が「◯×の質問に答える」形式で進む点です。たとえば「配偶者はいますか」「国民年金を支払いましたか」といった質問に順に答えていくと、必要な控除が自動で反映された確定申告書が完成します。そのまま電子申告(e-Tax)で提出まで進められます。
やよいの青色申告 オンラインとはどんなサービスか
やよいの青色申告 オンラインは、弥生株式会社が提供する個人事業主向けのクラウド確定申告ソフトです。プランは「セルフプラン」「ベーシックプラン」「トータルプラン」の3種類で、3プランとも機能に差はなく、違いはサポート内容のみという分かりやすい構成になっています。
弥生は白色申告向けに「やよいの白色申告 オンライン」も提供しており、こちらはフリープランであれば次年度以降もずっと無料で使えます。白色申告から始めて、後から青色申告に切り替えるという導線が用意されているのは弥生の強みです。白色と青色の違いについては青色申告と白色申告の違いを解説した記事で詳しく整理しています。
法人向けの選択肢も押さえておく
将来的に法人化を考えている場合、法人向け製品の存在も判断材料になります。弥生には法人向けクラウドの「弥生会計 Next」があり、エントリープラン年34,800円(税抜・直販価格)、ベーシックプラン年50,400円(税抜)、ベーシックプラスプラン年84,000円(税抜)という価格設定です。freeeも法人向けプランを用意しています。
| 項目 | freee会計 | やよいの青色申告 オンライン |
|---|---|---|
| 提供会社 | フリー株式会社 | 弥生株式会社 |
| 個人向けプラン数 | 4プラン | 3プラン |
| プラン間の機能差 | あり(消費税申告は上位プランのみ) | なし(サポート内容のみ異なる) |
| 最安プランの年額(税抜) | 11,760円(スターター・年払い) | 初年度0円/次年度11,800円 |
| 簿記の知識 | 不要な設計 | あると速い |
| スマホアプリ | あり | あり |
| 白色申告用の無料版 | なし | やよいの白色申告 オンライン(フリープランは無料) |
| 法人向け製品 | あり | 弥生会計 Next |
【料金比較】年額の実額で並べると差がはっきりする
freee会計 個人事業主向けプランの料金
freee会計の個人事業主向けプランは、年払いと月払いで金額が変わります。年払いのほうが安く、公式サイトでは最大45%お得と案内されています。以下は2026年9月15日時点の公式料金ページに記載された金額です(すべて税抜)。
| プラン | 年払い(月額換算) | 年額 | 月払い | 主な機能 |
|---|---|---|---|---|
| スターター | 980円 | 11,760円 | 1,780円 | 確定申告書の作成、明細自動取得、見積書・請求書、レシート撮影は月5枚まで |
| スタンダード | 1,980円 | 23,760円 | 2,980円 | スターターの全機能+消費税申告(インボイス対応)、レシート10GB、詳細レポート、サポート優先対応 |
| プレミアム | 3,316円 | 39,800円 | 年払いのみ | スタンダードの全機能+電話サポート、乗換代行、税務調査サポート30時間分 |
| 入力おまかせ | 4,150円 | 49,800円 | 年払いのみ | プレミアムの全機能+入力・仕訳作業の代行(月60件まで) |
出典:freee公式「個人事業主向け料金プラン」(2026年9月15日確認)
スタータープランには消費税申告機能が含まれていません。年間売上が1,000万円を超えて課税事業者になった場合や、インボイス発行事業者として登録した場合は、スタンダードプラン以上が必要になります。また、レシート撮影が月5枚までという制限も、経費の多い事業では早い段階で足かせになります。「980円で始められる」という金額だけで判断すると、翌年にプラン変更で倍額になることがあります。
やよいの青色申告 オンラインの料金
弥生の料金体系は、初年度に強いキャンペーン割引が入るのが特徴です。以下は2026年9月15日時点の公式ページに記載された金額です(すべて税抜)。
| プラン | 初年度 | 次年度以降(年額) | サポート内容 |
|---|---|---|---|
| セルフプラン | 無料 | 11,800円 | 操作サポートなし(Web上のFAQ等) |
| ベーシックプラン | 無料 | 22,800円 | 電話・メール・チャットによる操作サポート |
| トータルプラン | 19,800円 | 39,600円 | 操作サポート+仕訳相談・経理業務相談・確定申告相談 |
出典:弥生公式「やよいの青色申告 オンライン」(2026年9月15日確認)。キャンペーンは2027年3月15日までの申し込みが対象です。
2年間の総額で比べると、差が見えてくる
初年度だけで比べると弥生が圧倒的に見えますが、会計ソフトは毎年使い続けるものです。そこで2年間の総額で並べ直します。freeeはスターター年払い、弥生はセルフプランで計算しています(いずれも税抜)。
| 期間 | freee会計 スターター | やよいの青色申告 セルフ | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1年目 | 11,760円 | 0円 | 11,760円 |
| 2年目まで累計 | 23,520円 | 11,800円 | 11,720円 |
| 3年目まで累計 | 35,280円 | 23,600円 | 11,680円 |
| 5年目まで累計 | 58,800円 | 47,200円 | 11,600円 |
初年度無料の恩恵は続く一方で、年額そのものは freee スターター(11,760円)と弥生セルフ(11,800円)でほぼ同額です。つまり差がつくのは初年度だけで、長期で見れば約1万2千円の差に収束します。5年使っても差額は1万円強です。
この程度の差額であれば、「年間1万円強を払ってでも、簿記を覚えずに済ませたいか」という問いに置き換えられます。記帳作業が月2時間短縮できるなら、年24時間。時給2,000円で換算しても48,000円分です。金額だけで弥生を選ぶ判断は、必ずしも合理的とは限りません。
▼ 簿記を覚えずに申告まで終えたい方はこちら
freee会計の導入相談窓口を見る(IT導入補助金の対象確認もこちら)※リンク先は freee会計の導入支援を行う販売パートナーの申込窓口です。補助金の適用可否は事業形態により異なります。
【操作性比較】簿記の知識の有無で答えが逆転する
freeeの画面には「借方・貸方」が出てこない
freee会計の最大の特徴は、会計用語を画面から追い出したことです。銀行口座を連携すると明細が一覧で並び、それぞれに対して「この支出は何ですか?」という形で処理を求められます。「電車代」を選べば旅費交通費として、「Amazonで買った本」を選べば新聞図書費として、裏側で複式簿記の仕訳が自動生成されます。
この設計の恩恵を最も受けるのは、簿記3級のテキストを買ったものの途中で挫折した経験がある人です。仕訳のルールを覚えなくても、日本語の質問に答えるだけで貸借対照表と損益計算書が出来上がります。
弥生の画面は「帳簿」の形をしている
やよいの青色申告 オンラインは、画面構成が伝統的な帳簿に近い作りです。「かんたん取引入力」という初心者向けの入力画面も用意されていますが、全体としては「どの勘定科目に何円入れるか」を自分で判断する前提になっています。
そのため、簿記3級程度の知識がある人にとっては、freeeより操作が速くなるケースが多くあります。仕訳のパターンが頭に入っていれば、質問に答えるより直接入力したほうが早いからです。日商簿記の勉強をしたことがある方、あるいは前職で経理を経験した方は、弥生のほうがストレスを感じにくいでしょう。
「自動化の精度」は運用次第で変わる
両社とも銀行明細・クレジットカード明細の自動取得に対応しており、一度学習させた取引は次回から自動で同じ勘定科目に割り当てられます。ただし、この自動化の精度を上げるには、事業用の口座とカードを私用から分離しておくことが前提になります。
私用の支払いが混ざった口座を連携すると、毎月のスーパーの買い物やサブスク料金まで明細に流れ込み、1件ずつ「対象外」に振り分ける作業が発生します。これはソフトの性能ではなく運用の問題です。事業用クレジットカードの分け方についてはフリーランスの経費とクレジットカードの使い方をまとめた記事で具体的に解説しています。
簿記の知識がゼロなら freee、簿記3級レベル以上なら弥生。中間(簿記の言葉は聞いたことがあるが自信がない)なら、両方を無料で触って手が止まらないほうを選ぶのが最も確実です。カタログスペックで判断できる領域ではありません。
【機能比較】自動化・レシート・消費税申告・電子申告
明細の自動取得はどちらも対応済み
銀行口座・クレジットカードの明細自動取得は、freee・弥生ともに標準機能です。freeeは公式サイトで1,000以上の対応口座・サービスと案内しています。この機能があるかどうかで作業時間が大きく変わるため、両社とも押さえている点は安心材料です。
レシート撮影の上限に注意
freee会計ではプランによってレシート撮影の上限が異なります。スタータープランは月5枚まで(PCからのアップロード等も含む)、スタンダードプラン以上は月10GBまでです。飲食店や小売など、レシートが日常的に発生する業種では、スターターの月5枚は現実的ではありません。
消費税申告(インボイス対応)の扱いが分かれる
ここが料金以上に重要な分岐点です。freee会計では消費税申告機能がスタンダードプラン以上に限定されています。一方、やよいの青色申告 オンラインは3プランとも機能が同一なので、セルフプラン(次年度以降11,800円)でも消費税申告に対応できます。
インボイス発行事業者として登録している個人事業主の場合、この差は年額で1万円以上になります。freee でスタンダード(年23,760円)が必要になるのに対し、弥生はセルフ(年11,800円)のままで済むためです。
| 機能 | freee会計 | やよいの青色申告 オンライン |
|---|---|---|
| 銀行・クレカ明細の自動取得 | 全プラン対応 | 対応 |
| 確定申告書の作成・電子申告 | 全プラン対応 | 全プラン対応 |
| 見積書・請求書の作成 | 全プラン対応 | 対応(Misocaと連携) |
| 消費税申告(インボイス対応) | スタンダード以上 | 全プラン対応 |
| レシート撮影の上限 | スターター月5枚/スタンダード以上10GB | プランによる制限なし |
| 詳細レポートの出力 | スタンダード以上 | 全プラン対応 |
| 電話サポート | プレミアム以上 | ベーシック以上 |
| 仕訳相談・経理相談 | プランに含まれない | トータルプラン |
| 入力・仕訳作業の代行 | 入力おまかせプラン | なし |
65万円控除を取るなら電子申告が必須
青色申告特別控除の65万円を受けるには、55万円控除の要件(複式簿記による記帳、貸借対照表・損益計算書の添付、期限内申告)に加えて、e-Taxによる電子申告または電子帳簿保存のいずれかが必要です(国税庁タックスアンサーNo.2072)。freee・弥生ともに電子申告に対応しているため、この点では差がつきません。
電子申告の具体的な手順については、e-Taxでの青色申告のやり方を解説した記事で画面の流れに沿って説明しています。
【サポート比較】どこまで人に聞けるか
弥生は「税務の相談」までプランに含まれる
サポート範囲の考え方は、両社で大きく異なります。弥生のトータルプラン(初年度19,800円・次年度以降39,600円/税抜)には、操作方法だけでなく仕訳相談・経理業務相談・確定申告相談が含まれています。「この支出はどの勘定科目にすればいいか」という会計の判断そのものを相談できるのは、初めて確定申告をする人にとって心強い設計です。
ベーシックプラン(初年度無料・次年度以降22,800円/税抜)は、電話・メール・チャットによる操作サポートまでが範囲です。「ソフトの使い方は聞けるが、会計処理の判断は自分で行う」という位置づけになります。
freeeは「操作サポート」が中心で、税務調査対応が独自
freee会計のサポートは、全プランでチャット・メールに対応し、スタンダードプラン以上は優先対応になります。電話サポートはプレミアムプラン(年39,800円/税抜)以上です。
特徴的なのは、プレミアムプランに含まれる税務調査サポート(30時間分)とfreee会計への乗換代行サービスです。他社ソフトからの移行作業を代行してもらえる仕組みは、弥生のプランには含まれていません。さらに上位の「入力おまかせ」プラン(年49,800円/税抜)では、入力・仕訳作業そのものを代行してもらえます。基本料金には月60件の処理が含まれ、61件目からは1件あたり70円(税別)の従量課金となります。
| サポート内容 | freee会計 | やよいの青色申告 オンライン |
|---|---|---|
| チャット・メール | 全プラン | ベーシック以上 |
| 電話サポート | プレミアム(年39,800円)以上 | ベーシック(次年度22,800円)以上 |
| 仕訳・経理・確定申告の相談 | プランに含まれない | トータルプラン |
| 他社からの乗換代行 | プレミアム以上 | なし |
| 税務調査サポート | プレミアム以上(30時間分) | なし |
| 入力・仕訳作業の代行 | 入力おまかせプラン | なし |
電話サポートを条件にすると、freee はプレミアム年39,800円、弥生はベーシック年22,800円(初年度無料)です。差額は年17,000円。電話で聞けることを重視するなら、弥生のほうが明確にコスト効率が良いという結論になります。
freeeが向いている人・向いていない人
freeeが向いている人
- 簿記を勉強したことがなく、これからも勉強する予定がない人
- 確定申告書の作成を「質問に答える」形式で進めたい人
- 請求書発行・経費精算・会計を1つのサービスに寄せたい人
- 他社ソフトからの移行作業を代行してもらいたい人(プレミアム以上)
- 記帳作業そのものを外注したい人(入力おまかせプラン)
- スマートフォンだけで経理を完結させたい人
freeeが向いていない人(ここを読まずに申し込まない)
売り込みたい一心で「誰にでもおすすめ」と書く比較記事がありますが、それは読者にとって害になります。freeeが不向きなケースを明示します。
- 簿記3級以上の知識があり、仕訳を直接入力したい人(freeeの質問形式がかえって遅くなる)
- インボイス発行事業者で、年間コストを最小にしたい人(消費税申告にスタンダード年23,760円が必要)
- レシートが月に何十枚も発生する業種で、最安プランで運用したい人(スターターは月5枚まで)
- 顧問税理士が弥生を使っており、データ連携を優先したい人
- 初年度のコストをゼロにしたい人(freeeに初年度無料プランはない)
弥生が向いている人・向いていない人
弥生が向いている人
- 簿記3級程度の知識があり、勘定科目を自分で判断できる人
- 初年度のコストを抑えて、まず1年使ってから継続を判断したい人
- インボイス発行事業者で、消費税申告を最安プランで済ませたい人
- 電話で操作を相談したい人(ベーシックプランで対応)
- 仕訳の判断そのものを相談したい人(トータルプラン)
- 顧問税理士が弥生製品を使っている人
- まず白色申告から始めたい人(やよいの白色申告 オンラインのフリープランは無料)
弥生が向いていない人
- 簿記の知識がまったくなく、勘定科目を選ぶ判断で手が止まってしまう人
- 記帳作業そのものを代行してもらいたい人(弥生のプランに代行は含まれない)
- 他社ソフトからの移行を代行してほしい人
- 初年度無料の条件(自動更新の決済方法登録)に抵抗がある人
- 請求書・経費精算・勤怠まで含めた業務システム全体を1社に統合したい人
弥生の初年度無料キャンペーンは、自動更新の決済方法(口座振替またはクレジットカード)の登録が必須です。何もしなければ次年度から自動的に課金されます。継続しない場合は、契約終了前月末日までにキャンセル手続きが必要です。「無料だから」と登録して放置すると、翌年に11,800円(セルフプランの場合・税抜)が引き落とされます。カレンダーに解約判断日を入れておくことをおすすめします。
▼ 向き・不向きを確認できたら、公式で最新条件をチェック
やよいの青色申告 オンラインの料金・キャンペーン条件を公式で確認する第3の選択肢:マネーフォワード クラウドを加えた3社比較
2社に絞る前に、3社目を知っておく価値がある
freeeと弥生の2択で検索している方が多いのですが、クラウド会計ソフトにはもう1つ有力な選択肢があります。マネーフォワード クラウド確定申告です。銀行・カード連携の対応数が多く、給与計算や請求書など周辺サービスとの連携に強いという特徴があります。
以下は2026年9月15日時点の公式料金ページに記載された、個人事業主向けプランの金額です(税抜)。
| プラン | 年額 | 月額換算 | 月払い |
|---|---|---|---|
| パーソナルミニ | 10,800円 | 900円 | 1,280円 |
| パーソナル | 15,360円 | 1,280円 | 1,680円 |
| パーソナルプラス | 35,760円 | 2,980円 | 年払いのみ |
マネーフォワード クラウド確定申告には1ヶ月の無料トライアルがあり、公式サイトによれば自動的に有料プランへ移行することはなく、クレジットカードの登録も不要とされています。試すハードルが低い点は評価できます。
主要3社を同じ軸で並べる
| 比較項目 | freee会計 | やよいの青色申告 オンライン | マネーフォワード クラウド確定申告 |
|---|---|---|---|
| 最安プラン年額(税抜) | 11,760円 | 初年度0円/次年度11,800円 | 10,800円 |
| 初年度の実質負担 | 11,760円 | 0円 | 10,800円(1ヶ月無料あり) |
| 簿記の知識 | 不要な設計 | あると速い | あると速い |
| 消費税申告 | スタンダード以上 | 全プラン | プランにより異なる |
| 無料で試せる方法 | 無料登録 | 初年度無料(キャンペーン) | 1ヶ月無料トライアル(クレカ不要) |
| 記帳代行オプション | 入力おまかせプラン | なし | プランに含まれない |
| 法人化したときの受け皿 | 法人向けプランあり | 弥生会計 Next | クラウド会計(法人向け) |
法人化を視野に入れるなら見ておきたい金額
将来の法人化を考えている場合、法人向けプランの価格帯も確認しておくと選択の精度が上がります。マネーフォワード クラウド会計(法人向け)は、年払いでひとり法人が年29,760円、スモールビジネスが年53,760円、ビジネスが年77,760円(いずれも税抜)という設定です。弥生会計 Next はエントリー年34,800円、ベーシック年50,400円、ベーシックプラス年84,000円(税抜・直販価格)となっています。
3社をさらに詳しく比べた内容は、freee・マネーフォワード・弥生の3社比較記事にまとめています。
▼ 銀行・カード連携の広さと周辺サービスを重視するなら
マネーフォワード クラウドの料金プランを公式で確認するデメリットと注意点を先に知っておく
クラウド会計ソフト共通のデメリット
freeeと弥生のどちらを選んでも、クラウド会計ソフトである以上は共通して発生する制約があります。比較記事では触れられにくい部分なので、先に整理しておきます。
買い切り型のソフトと違い、クラウド会計は利用を続ける限り毎年費用がかかります。5年使えば、freeeスターターで58,800円、弥生セルフで47,200円(いずれも税抜)です。売上規模が小さい事業では、この固定費が利益を圧迫することがあります。
銀行明細が自動で取り込まれても、勘定科目の判断や事業/私用の切り分けは自分で行う必要があります。初回はすべての取引に対して判断が求められるため、導入初月は逆に作業時間が増えることがあります。楽になるのは2ヶ月目以降です。
クラウド上にデータが保管されているため、解約後の閲覧可否や保存期間は各社の規定に従うことになります。帳簿には保存義務があるため、解約前に必要なデータをエクスポートしておく運用が必須です。
オフライン環境では作業できません。出先で作業する機会が多い方は、通信環境も含めて検討する必要があります。
freee固有の注意点
freeeの質問形式は簿記を知らない人には助けになりますが、簿記の知識がある人には遠回りに感じられることがあります。また、独自の概念(「取引」「口座」の扱い方)に慣れが必要で、他社ソフトから移行した人が最初に戸惑うポイントになりやすい部分です。
加えて、料金プランによる機能差が大きいのもfreeeの特徴です。消費税申告、レシート撮影枚数、詳細レポートの出力がプランで区切られているため、事業が成長するとプランのアップグレードが必要になります。導入時点で「2年後の自分にどのプランが必要か」を考えておくと、後の不意打ちを避けられます。
弥生固有の注意点
弥生の最大の注意点は、前述した初年度無料キャンペーンの自動更新です。無料期間が終われば自動的に有料契約に切り替わります。これは不当な仕組みではなく事前に明示されている条件ですが、「無料だから試す」という入り方をした人ほど見落としがちです。
もう1つは、簿記の知識がゼロの状態で使い始めると、勘定科目の選択で手が止まるという点です。かんたん取引入力の機能はありますが、freeeほど「知識ゼロ前提」に振り切ってはいません。トータルプランなら仕訳相談ができますが、その場合は年39,600円(税抜・次年度以降)となり、コスト面のメリットが薄れます。
乗り換え・解約の条件を確認する
解約前に必ずやるべき2つのこと
会計ソフトの乗り換えで最も多いトラブルは、データの持ち出しに関するものです。所得税法上、帳簿書類には保存義務があります。青色申告者は原則として帳簿と決算関係書類を7年間保存しなければなりません(一部書類は5年)。解約すれば保存義務が消えるわけではないため、以下の手順を踏んでください。
解約手続きの前に、仕訳帳・総勘定元帳・決算書・確定申告書をPDFまたはCSVで出力し、手元に保存します。クラウド上にあるから安心、という状態のまま解約すると取り返しがつきません。
ソフト内にアップロードしたレシート画像も、解約後にアクセスできなくなる可能性があります。電子帳簿保存法に基づく保存要件を満たす形で、別の場所にもバックアップを取っておきます。
期の途中で乗り換えると、期首残高の設定という面倒な作業が発生します。可能であれば、確定申告を提出し終えた直後、つまり新しい会計年度の開始タイミングで移行するのが最も手間が少なくなります。
弥生の場合、契約終了前月末日までのキャンセルが必要です。freeeも年払いプランには契約期間があります。更新日を過ぎてからの解約は、次年度分の料金が発生した後になることがあります。
乗り換え代行を使うという選択肢
他社ソフトからfreeeへ移行する場合、プレミアムプラン以上にはfreee会計への乗換代行サービスが含まれています。データ移行や初期設定を代行してもらえるため、期首残高の設定や過去データの取り込みに不安がある方には現実的な選択肢です。ただし年39,800円(税抜)のプランが前提になるため、費用対効果の判断が必要です。
比較のために複数のソフトを同時に登録し、どれも中途半端に触って結局判断できない、というパターンは非常に多く見られます。さらに、それぞれに銀行口座を連携すると、解約時に連携解除を忘れるリスクも増えます。試すなら1社ずつ、2週間ずつ。その間は実際の取引データで運用してください。サンプルデータを触るだけでは、自分の事業に合うかどうかは判断できません。
導入から確定申告までの手順
初年度にやることを時系列で並べる
会計ソフトを導入したあと、何をどの順番でやればいいのかが分からず放置してしまう方が少なくありません。開業1年目の方が3月の申告までに通る道筋を、順に示します。
会計ソフトを入れる前に、まず税務署への届出が必要です。青色申告の承認を受けるには、原則としてその年の3月15日まで、その年の1月16日以降に開業した場合は開業日から2ヶ月以内に「所得税の青色申告承認申請書」を提出します。この期限を逃すと、その年はソフトの性能に関係なく青色申告特別控除を受けられません。
自動連携の精度を左右する最重要ステップです。私用と混在した口座を連携すると、毎月の仕分け作業が発生し続けます。屋号付き口座でなくても構いませんので、事業専用の口座とカードを1組用意してください。
freeeは無料登録、弥生は初年度無料キャンペーン、マネーフォワードは1ヶ月無料トライアルが用意されています。実際の取引データを入れて、2週間運用してみてください。判断材料は「手が止まる回数」です。
連携設定は初回のみです。過去分の明細も取得できる範囲で取り込み、勘定科目を割り当てていきます。ここで一度学習させれば、次回から同種の取引は自動で分類されます。
「月末の最終営業日の夕方30分」のように、時間を固定してしまうのが最も続きます。1年分をまとめて処理しようとすると、記憶が失われていて領収書の内容を思い出せず、かえって時間がかかります。帳簿の付け方の基本は個人事業主の帳簿の付け方を解説した記事で詳しく扱っています。
年が明けたら、減価償却費の計上、家事按分の設定、棚卸などの決算整理を行います。その後、ソフトの確定申告書作成機能で青色申告決算書と確定申告書Bを作成します。
65万円の青色申告特別控除を受けるには、複式簿記による記帳・貸借対照表の添付・期限内申告に加えて、e-Taxによる電子申告か電子帳簿保存のいずれかが必要です。紙で提出すると控除額が55万円に下がります。
青色申告特別控除は所得から直接差し引かれます。所得税率20%・住民税率10%の方であれば、65万円控除と10万円控除の差55万円に対して、合計約30%分の税負担が変わる計算になります。会計ソフトの年間費用1万円台と比べれば、控除を確実に取るための投資としては十分に説明がつく金額です。ただし実際の税額は所得金額や他の控除によって変わるため、正確な試算は税理士または税務署にご確認ください。
よくある質問(FAQ)
まとめ:今日やるべきことは1つだけ
ここまで料金・操作性・機能・サポート・向き不向きを比較してきました。情報量が多くなったので、最後に判断を1つに絞ります。
この記事の結論
- 簿記の知識がないならfreee会計。質問に答える形式で申告まで完走できる設計になっている
- 簿記3級程度の知識があるなら弥生。初年度無料で始められ、次年度以降も年11,800円(税抜)
- 年額はfreeeスターター11,760円、弥生セルフ11,800円でほぼ同額。差がつくのは初年度だけ
- インボイス発行事業者なら弥生が有利。freeeは消費税申告にスタンダード(年23,760円)が必要
- 電話サポートを重視するなら弥生ベーシック。freeeはプレミアム(年39,800円)以上
- 記帳作業の代行が必要ならfreeeの入力おまかせプラン。弥生に同等のプランはない
- 65万円控除にはe-Taxでの電子申告が必須。この点で3社に差はない
今日やることは1つです。どちらか一方を無料で開き、直近1ヶ月分の銀行明細を取り込んでみてください。30分あれば、自分の手が止まるかどうかが分かります。比較記事をもう1本読むより、この30分のほうが確実に答えが出ます。
初年度のコストをかけずに試したい方は弥生から、簿記の知識がなく質問形式で進めたい方はfreeeから始めるのが、最も後戻りの少ない順序です。
▼ まずは初年度無料で試す
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・freee・マネーフォワード・弥生の3社比較
・e-Taxを使った青色申告のやり方
・青色申告の完全ガイド
・個人事業主の帳簿の付け方
・青色申告と白色申告の違い
※本記事の料金・仕様は2026年9月15日時点で各社公式サイトを確認した内容です。記載金額は特記なき場合すべて税抜表示です。キャンペーン条件・料金体系は変更されることがあるため、申し込み前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。また、本記事は税務上の個別具体的な助言を行うものではありません。個別の税務判断については税理士または所轄の税務署にご相談ください。







